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- 肖像 津森 千里 Vol.4
ファッション業界の最前線で活躍するトップクリエイターの方々にインタビュー

津森千里 (つもり ちさと)
津森千里氏に聞いた20の質問
1976年 文化服装学院デザイン科ファッション課程を卒業し、
アパレル企業に就職。約1年勤務した後、3カ月間ニューヨークを旅行
1977年 株式会社イッセイミヤケインターナショナルに入社し、「イッセイスポーツ」のデザイナーとなる
1983年 「イッセイスポーツ」のブランド名を「I.S. Chisato Tsumori Design」に変更し、
チーフデザイナーに就任
1986年 文化服装学院の同級生と結婚。2年後に長男を出産
1990年 津森千里デザインスタジオを設立。東京コレクションに参加し、
自身のブランド「TSUMORI CHISATO」を発表(90-91A/Wコレクション)
1995年 TSUMORI CHISATO青山店をオープン
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洋服で自分を表現できるデザイナーという仕事が好き。
だから生涯現役でやっていく
これまでのデザイナー人生を振り返り、「20代は仕事が楽しかった。30代は子育てとの両立が大変だった。40代、50代はアッという間に過ぎた。やっぱり充実していたからかな」と笑う津森。今年5月には、ロシアのモスクワにショップをオープン。活躍の舞台をさらにワールドワイドに広げつつ、着物のデザインも手がけるなど、彼女の好奇心は留まることを知らない。
今、着物が面白いですね。私の描いた柄が手描き友禅の着物になったら、すごくかわいかったんです。浴衣も以前から手がけていて、染めた花火の微妙な色合いがとてもきれいで、こちらも気に入っています。
実は、最初、私が手描きした浴衣柄をきれいな線に整えた柄にしてもらったんですね。すると、何だか味気なくつまらないものになってしまった。その時に「もしかして、私の手描きのままの絵って面白い!?」と気づいたんですよ。以来、自分の絵を直接プリントした作品が増えてきています。
絵は文字と同じで、線や形に描く人の個性や感性が表れるもの。自分の絵が生地にプリントされて、着る人に寄り添い、私の感性をもっと深く理解してもらえたら嬉しいですね。
今後手がけてみたいのは、香水やコスメなどのラグジュアリーアイテム。現在、ジュエリーも展開中ですが、やりたいことがどんどん増えて困っています(笑)。